ホットワクシング

それでは具体的にホットワクシングの作業を紹介していきますね。
私のオリジナル方法である初心者スノボ情報局バージョンの方法を中心に紹介していきます。
注釈などを入れながらプロのチューニング方法についても触れていきたいと思います。

 

作業を行う上での注意点
・窓を開けるなどして換気を行ないながら作業を行ないましょう。
・アイロンは高温になるので、ヤケドや火事に注意して作業しましょう。

 

1.ボードのクリーニング
この作業はなるべく屋外で行うようにして下さい。
部屋の匂いが大変なコトになりますし、溶剤を使用するので体にも良くないです。

 

リムーバーをよく振ってから、ボード全体に吹きつけます。リムーバーの容器に記載があると思いますので数分程度放置してからペーパーで拭き取ります。
溶剤が揮発するまでは数時間以上は掛かりますので最低でも半日程度放置した後にワクシング作業に入るようにしましょう。

 

※リムーバーを使用すると古いワックスも溶かしてしまうので買ったばかりのボードやボードの汚れがひどい場合にのみ作業を行なうことを推奨します。当サイトでは極力リムーバーは使用せず、クリーニングワックスを行ないボードのクリーニングすることをオススメします。
理由は簡単、せっかくボードに染み込んだワックスを落としてしまうのはもったいないからです。

 

 

 

2.固形ワックスをボードに垂らす
固形ワックスにアイロンを当て、ボードの上にワックスを垂らしていきます。
アイロンの温度は80℃〜120℃位で固形ワックスに当てた時にポタポタと垂れるくらいの温度が適温です。
ボタボタボタと流れるように垂れたり、煙が出るようなら温度が高すぎです。
逆にポタッ、ポタッとゆっくり垂れるようなら温度が低いです。
waxing1

 

これをボード全体に垂らしたら、ワクシングペーパーにも垂らしてワクシングペーパーにワックスを染み込ませてあげましょう。

 

ワックスをもっと節約したい方へ・・・
あまりオススメ出来る方法では無いのですが、フッ素ワックスなど高価なワックスを使用する時などに使ってみると結構節約できる方法を紹介します。
固形ワックスをアイロンで溶かさずにボードに直塗りします。直塗りの場合、薄く塗るのがセオリーなのですがここではしっかりと擦り付け、厚めにワックスを塗っておきます。
ここにワクシングペーパーを使用せずアイロンをさっと当ててあげると生塗りしたワックスが溶け、ボードに染み込んでいきます。
かなり厚めに塗っても使用量はたかが知れているのでかなりのワックスの節約になります。
ワクシングペーパーを使用しない方法なのでボードを傷めたり、しっかりワックスが染み込まなかったりする場合がありますので作業には十分注意して下さい。

 

 

 

3.ボードにアイロンを掛ける
まずボードにワックスを垂らした時より10℃位アイロンの温度を上げます。
ワクシングペーパーを使うとボードにアイロンの熱が直接伝わらなくなるので使わない場合より10℃位温度を上げても直接当てた場合と同じくらいの温度になります。
10℃温度が高い分、ワックスが良く溶けて作業がやりやすくなります。
waxing1

 

ワクシングペーパーの上からアイロンを当て、ボードのノーズからテールに向けてゆっくりをアイロンを動かしていきます。
アイロンを動かすスピードの目安は、溶けたワックスがアイロンの3p〜5cm後ろを固まりながら追っかけてくるのが丁度良いくらいです。

 

全体的にアイロンを掛けることが出来ればワクシング完了です。

 

 

4.スクレーピングする
クリーニングワックスの場合にはまだ温かいうちにスクレーピングして良いのですが、滑走ワックスの場合には完全に冷めるまで待ちましょう。
メーカーによっては一日置いておくようにと書いてある場合がありますが、常温になっていれば問題ありません。

 

剥がしたワックスカスが飛び散るのが気になる方はこの段階でボードに霧吹きをかけておいて下さい。

 

スクレパーをノーズからテールに向けて掛けていきます。
この時スクレパーの角で削り取っていくように掛けていくとワックスを剥がしやすいです。
あまり強い力でやるとソールを傷つけてしまう場合がありますが、男性がかなり力を入れても傷を付けることは少ないのでそれほど心配しなくても大丈夫だと思います。
慣れないうちは弱めの力でやって少しずつ力を入れるようにして丁度良い力の入れ方を見つけて下さい。

 

一通りワックスを剥がし終わったら何度かスクレパーを掛けて細かい剥がし忘れも落とすようにして下さい。
ワクシング初心者の方は間違いやすいのですが、表面に残ったワックスは抵抗になり滑りを悪くします。
ソールにワックスが染み込んだ状態が一番滑走性能が高い状態になるので出来る限りスクレパーで落とすように頑張りましょう。

 

 

 

5.ブラッシングする
スクレパーでワックスのカスが出なくなったら今度はブラシを使います。
ブラシを使うことでソールの細かい溝などに残っているワックスを取り除くことが出来ます。

 

一般的にはナイロンブラシを使うのですが、当サイトでは金属ブラシを使用します。
これにより時間を大幅に短縮出来ます。
ただしプロのチューニングに出すなどしてストラクチャーの入ったボードはなるべくナイロンブラシを使用しましょう。
金属ブラシを使用するとストラクチャーまで削ってしまうので注意して下さい。

 

 

ブラッシングの際には特に細かいワックスカスが飛び散るので霧吹きを掛けておきましょう。
ブラシもノーズからテールに向けて掛けていくようにします。
タワシでゴシゴシ汚れを落とすイメージに近いと思います。
金属ブラシを使用した場合にはブラシを数回こすれば十分です。

 

 

 

6.仕上げ
ブラッシングが完了したら馬毛ブラシ(ファイバーテックなどの不織布を使用する場合もあります)で仕上げをします。
仕上げはブラッシングで出たワックスカスを除く作業だと思ってOKです。
こちらも一応ノーズからテールに向けて掛けていきます。
特に霧吹きを使用しなかった場合には静電気が発生しているのでなかなか落ちにくくて大変ですが頑張って落としましょう。
すぐに滑る場合にはそのままで良いと思いますが、一週間以上空いてから滑るような時は液体ワックスを掛けて保護剤代わりにすると空気によるワックスの酸化を防ぐことが出来るのでオススメです。

 

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下記に私のオススメのワックスを上げておきます。
ちょっと扱いが難しいモノもあるのでそういうのは慣れてから挑戦して欲しいです。

 


オススメ度★★★☆☆
初めてのワクシング向きの万能ワックスです。
取り扱い店の多いGALLIUMなので安心してオススメできます。
対応温度帯が高く柔らかめなので初めてのホットワクシングでも扱いに困ることは少ないと思います。
まずはこれを使ってホットワクシングに慣れてください。
もちろん滑走ワックスとしての性能もちゃんと兼ね備えていますのでご心配なく。

 

 


オススメ度★★★★★
正直私はこれしか使ってません(笑)
圧倒的な耐久性がオススメポイントです!量も200gと多いのでワンシーズンばっちり使えます。
大会に出るワケでは無いですし宿泊して2〜3日滑っても大丈夫なくらいの耐久性は非常に魅力的です。
低温度帯対応の硬いワックスなので耐久性が高いんですよ。
硬いワックスは汚れにも強いそうなので雪が汚れているゲレンデでも使えます。
欠点は非常に硬く、扱いが難しいのが欠点です。
ホットワクシングに慣れてきたら使ってください。
硬すぎるのはちょっと・・・という方はBLUEなら耐久性も良く、やや扱いにくい程度なのでオススメです。
人気のマツモトワックス!mwx-1246 【マツモトワックス】Over The BB Large/Blue

 

 


オススメ度★★★★★
パリパリ剥がれる超硬ベースワックスです。
滑走ワックスの持続性を高めたり、ベースバーンを防いでくれる下地用のワックスになります。
その為スクレーピング後に滑走ワックスをワクシングする必要があります。
前述のOverTheBBグリーンとの組み合わせが私の鉄板ですね♪
雪質がベタ雪で無ければこれだけでOK!!!
ベタ雪の時はANTBB+グリーン+フッ素ワックスの3回がけです。

 


オススメ度★★★★☆
ベースと滑走ワックスがマツモトワックスをオススメしちゃってるんで、フッ素ワックスもマツモトワックスで揃えちゃいましょ♪
こちらは春ボードなど雪が溶けているような高温度帯で使って欲しいです。
ハイシーズンなんかは雪の温度が低いのであまり効果は体感出来ないかも・・・
フッ素低含有なので撥水性能はやや低いですがその分お値段も安めなのでまずはこちらから使って欲しいですね。
これでも撥水性が足りないほどのベチャ雪にはExtraHigh使うか、諦めて下さい(笑)

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